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長野電鉄 3500系
Nagano Electric Railway Co.,ltd. Type 3500

取材日:2007年4月3〜4日 取材駅:長野、須坂、屋代

■外観(N編成)


1961(昭和36)年に登場した営団地下鉄3000系は1993(平成5)年より長野電鉄で余生を過ごしています。うわあ……俺のオカンより年齢上やで……。
あまり鮮明に覚えてはいないのですが子供の頃、東武動物公園に行ったとき乗ったハズです……。


全体的に丸みを持たせた柔らかいデザイン。側面は戸袋部分を除いてコルゲーションを通しています。じっくり眺めていると「昭和30年代」の匂いがしますがそれが逆に未来的にも見えます。
しっかしギンギラギンですなぁ。これ程までとは……。

 

■車内全景


昭和30年代の生まれという事もあり車内も古いんだろうな〜とか思っていたのですが意外にも新しく見えます。ビスが使用されておらず見た目は「ツルッ」としています。 しかも平天井とは……ゴージャスです。


「意外に新しいな〜」と思いきや次に来たのがコレ。え……古さがプンプンします。それもそのはず上のは内張が張り替えられたヴァージョンだったのです。騙されたわ!

 

■座席



グニャリと歪んだつかみ棒が印象的です。それ以外はコレと言った特徴も無く……。

シートモケットは茶色と優先座席の青色との二色あり優先座席は白いラインが入っています。何れもモケットの色褪せが目立っています。

 

■車端部


地下鉄車両という事もあり展望性は考慮されていません。
連結面は何種類かあるようです。時間があれば調査できたのですが……残念!

 

■空調設備(冷房改造車)


冷房装置は蛍光灯の光をこもらせてしまう為に非冷房車の方が若干車内が明るく見えます。
そして軸流送風機「ファンデリア」。ファンデリアは既に丸ノ内線300形で採用されていましたがこちらは独立した外気取り入れ口となりました。何故実績のある既存の技術を採用しなかったのか……それは究極の通勤電車を目指したという事でしょう(推測)。

 

■吊り革と荷物棚


吊り革は三角……というかおにぎり型ですが製造当初は「∂」字型だったようです。荷物棚もアルミ材によるパイプ式ですが滑り落ちを防ぐために特徴的な形状です。

※「∂」字型の吊り革……リコ式ってヤツらしい。

 

■乗務員室後方


中途半端に余ったこのスペースは立ち席となります。吊り革が二つ並んでいるなんて滑稽ですね。

 

■側窓


日日日ってラノベ作家いるんだよね。……すいません関係ないっすね。この「日日日」窓には特に言う事は無いのですが、カーテンがまた特徴的な構造で降ろすのに少し戸惑いました。

 

■扉部


営団時代から変わらず残る小さな窓。しかしこの窓も後に取り替えられたもので製造当初は大型の窓が採用されていました。

 

■O編成



屋代線で活躍するO編成、非冷房車です。運賃箱などが装備されています。

 

■運転台


運転台を撮影するには屋代線のO編成が良いでしょう。

 

■須坂の屍たち


前面の窓が潰されライトケースも取り外された3500系。哀れです。
そしてその後ろ……まさか残っているとは思わなかった10系。アニメ「鉄子の旅」に出演できたらいいね。

 

■まとめ


制御器の段数は力行78段、発電ブレーキ67段となっておりその加減速条件下でも衝動が少なかったです。いや〜ほんとイイ電車ですね。廃車が進行しているので早いうちに乗りに行ったほうがいいですよ。

 

参考文献 里田 啓「営団地下鉄の車両設計にたずさわって」鉄道ピクトリアル No.759(2005.3)